2021年10月26日
金沢大学の主催、国立六大学連携コンソーシアム及びAUN(ASEAN University Network)の共催により、「日本・ASEAN SDGs研修コース」が、10月11日から15日の間、オンライン及びオンデマンドにより開催され、AUN加盟大学及び国立六大学(千葉大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、長崎大学、熊本大学)の学生72名(AUN55名・六大学17名)が参加しました。本コースは、「日本の文化と生物多様性をユネスコエコパークから学ぶ」をテーマとしており、岡山大学ユネスコチェアも、開催に協力しました。
本コースでは、日本及びASEAN地域の学生が、日本のユネスコパーク(生物圏保存地域)の理念と取組についてオンデマンド教材で学ぶとともに、生物多様性の保全と豊かな人間生活との調和、SDGs(Sustainable Development Goals)17の目標のうち特に環境保全と関わりの深いゴール(8・12・13・14・15)を中心に、一緒に考えました。研修は定員65名のところ、500名を超える参加申込があり、今回のテーマへの関心の高さがうかがえました。
10月11日に行われた開講式では、AUNのCholtis Dhirathiti事務局長のあいさつに続いて、本学の鈴木孝義副学長(国際担当)・国立六大学国際連携機構長があいさつし、「金沢大学の近くに所在する白山は、富士山・立山とともに、日本三霊山の一つであり、1980年に、日本で初のユネスコエコパークに登録されています。新型コロナウィルス感染症のため、皆さんも私も、白山を間近に見ることができないのは残念ですが、オンラインだからこそできることもあります。今日から始まる研修を通じて、皆さんが活発にディスカッションし、自然と人間の共生について深く考える機会となるとともに、異文化間の交流で友好を深めてくれることを願っています。」と、参加した学生たちを激励しました。
また研修最終日には、金沢大学教員による振り返りに続き、学生たちがオンデマンドで学んだ内容の中から各グループ1つのテーマを選択してディスカッションを行うとともに、各グループの代表者がプレゼンテーションを行い、研修で得た成果を共有しました。
AUNと国立六大学はパートナーシップ協定の締結に基づいて、サマープログラムやスプリングプログラム等の学生交流、アカデミックセミナーの共催等、10年近く、活発な交流を行ってきました。今後も、各加盟大学等と連携した学術・研究交流の更なる推進が期待されます。
<研修コースに参加した岡山大学農学部1年生 沼田有貴さんのコメント> 自然の「保護」だけでなく、自然の恵みをいただきながら人と自然が「共に生きる」ユネスコエコパークに大きな魅力と可能性を感じました。この魅力をより多くの方々に知っていただきたいです。また、エコパーク存続のカギは、時代に合わせた変化や工夫、そして人々の多様性にあるということが印象に残っています。持続可能な社会を創るために私たちができることを、これからも皆さんと考え、行動していきたいです。
〇ユネスコエコパーク(生物圏保存地域 Biosphere Reserve) 豊かな生態系や生物多様性を保全し、文化・経済・社会的にも持続可能な発展を目指す、地域づくりのモデルとして国際的に高く評価されたエリアのこと。
〇国立六大学連携コンソーシアム
国立六大学が、自主自立を尊重しつつ連携して、教育・学術研究・社会貢献等の機能を一層強化し、グローバル社会をリードする人材育成の推進と学術研究を高度化することを目的として、平成25年3月に設立されました。
〇国立六大学国際連携機構 国立六大学連携コンソーシアムに設置された、国立六大学間の国際的活動の連携・協力を推進する機構。本学の鈴木孝義副学長(国際担当)が機構長を務めています。
【本件に関する問い合わせ先】
国際部国際企画課
TEL:086-251-7036