岡山大学ユネスコチェア
持続可能な開発のための研究と教育

〇岡山から世界へ--ESDの先駆者として

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)が1992年に開始した「ユネスコチェア」は、知の交流と共有を通じて、高等教育機関等の能力向上を目的とするプログラムです。

 本学は、2007年に「持続可能な開発のための研究と教育に関するユネスコチェア」(以下、岡山大学ユネスコチェア)の認定を受け、ESD(持続可能な開発のための教育)推進を目的とするアジアで唯一のユネスコチェアとして歩み始めました。なお、これに先立ち、岡山市域は2005年、国連大学から世界初の「ESDに関する地域拠点(Regional Centres of Expertise on ESD:RCE)」として認定されています。本学が岡山大学ユネスコチェアに認定された後は、岡山市とESD推進に関する協定を締結し、地域のシンクタンクとしてESDに関する知の集積・政策提言・ネットワーキングを通じて、行政、学校、NGO、NPOなどのRCE岡山の関係機関と連携し、地域とともにESDの実践を重ねてきました。

 こうした取り組みの成果として、本学も参画している「岡山ESDプロジェクト」は2016年に「ユネスコ/ESD賞」を受賞。さらに、2017年には、本学、国連大学サステイナビリティ高等研究所、RCE岡山が主催し、SDGsをテーマに「RCE第1回世界会議」を岡山市で開催。その年の12月には、日本政府から第1回「ジャパンSDGsアワード」の特別賞「SDGsパートナーシップ賞」を授与されるなど、高い評価を得てきました。

〇国連との直接連携の推進及び大学の統合的アプローチ(Whole-institution Approach)

 岡山大学ユネスコチェアは、地域に根ざした実践と国際的ネットワークを結ぶハブとして機能し続け、2024年には、世界120ヵ国950のユネスコチェアを設置している大学・機関の中から「世界を代表する20のユネスコチェア」として日本で唯一選出されました。その会合でSDGsを軸とした全学的な教育・研究・社会連携の枠組みを紹介し、若者の声を反映する世界初の「ユネスコチェアユースアンバサダー制度」や、 UNCTAD(国連貿易開発会議)との連携による「若手女性科学者プログラム」など、次世代を中心としたジェンダー平等・若者参画の仕組みは特に高く評価されました。

 これらの取り組みは、ESDに関わる教育・研究・実践を一体的に展開する「大学の統合的アプローチ」の実現例として、国際的にも注目を集めており、ユネスコチェアの活動モデルとしての価値が再評価されています。

チェアホルダー
副学長 (グローバル・エンゲージメント担当)
横井 篤文

沿革

  • 2007年

    岡山大学ユネスコチェアの設置

    アジアで唯一のユネスコチェアとして設置認可を受ける。

  • 2007年~2018年

    初代チェアホルダー

    阿部宏史
    環境生命科学研究科 教授

  • 2019年~

    第二代目チェアホルダー

    横井 篤文
    副学長(グローバルエンゲージメント担当)・教授

運営体制 2025.10現在

メンバー紹介 2025.10現在

チェアホルダー

チェアホルダー
横井篤文 教授

副チェア

アルファベット順

副チェア (ESD分野)
藤井浩樹 教授
教育学域

副チェア (環境分野)
藤原健史 教授
環境生命自然科学学域

副チェア (アクセシビリティ)
池谷航介 准教授
共通教育・グローバル領域

副チェア (国際総合科学計画)
狩野光伸 教授
ヘルスシステム統合科学学域

副チェア (D&I分野)
片岡祐子 准教授
医療開発領域
大学病院・聴覚支援センター

副チェア (AIと高等教育)
香田将英 特任准教授
医歯薬学域

副チェア (DX人材分野)
野上保之 教授
環境生命自然科学学域

副チェア (海洋分野)
坂本竜哉 教授
環境生命自然科学学域
理学部附属臨海実験所

学外シニアアドバイザー

 キョンヒ大学 ウタク・チャン 特任教授(元アジア太平洋国際理解教育センター(APCEIU)ディレクター)
 アブゼ・ジグマ王女財団 アブゼ・ジグマ王女 理事長(ユネスコ/日本ESD賞国際審査委員、岡山大学名誉博士)
 ヨーク大学 チャールズ・ホプキンス ユネスコチェアホルダー(岡山大学名誉博士)
 国際連合システム合同監査団 星野俊也 監査官(大阪大学名誉教授(元副学長))
 地球憲章国際本部 ミリアン・ヴィレラ 代表理事

ユースアンバサダー

ソフィア・ベルムデス
Education Projects Specialist

市川太一
World Road Inc. Ceo

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