本学の横井篤文副学長(グローバル・エンゲージメント担当)・ユネスコチェアホルダーが8日、スイス・ジュネーブの国連ジュネーブ本部庁舎パレ・デ・ナシオンにおいて開催された、国連の政府間年次会合「開発のための科学技術委員会(CSTD: Commission on Science and Technology for Development)」の第28回会合(4月7〜11日)のメインセッション「Report on technical cooperation activities in science, technology, and Innovation (STI)」にて高等教育機関代表として登壇し、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)サステナビリティオフィス(MIT Office of Sustainability: MITOS)創設者兼ディレクターのジュリー・ニューマン氏の代理として共同発表しました。
同セッションでは、「STI Park」の具体的な取り組みをガーナ、モザンビーク、モンゴル、ウズベキスタンの国連大使や政府代表などがそれぞれ発表。高等教育機関から唯一メインセッションへ招聘された横井副学長は、自身が招聘客員教員(Visiting Scholar)として滞在したMITOにおける取り組みを紹介しました。MITOSでは大学のキャンパス全体をサステナビリティ研究の社会実装の実証実験用環境(Campus as a Test Bed)として活用しています。横井副学長は、これを実現する大学のサステナビリティ経営と、最先端のAIやデータサイエンスを踏まえたサステナブルキャンパスの取り組みについても紹介しました。
さらに、日本政府が推進するSociety5.0に資する国家戦略特別区域「デジタル田園健康特区」についても本学がリードアーキテクトとして参画している吉備中央町の事例を紹介し、高等教育機関が中心となって地域自治体や企業らと連携するマルチステークホルダー・パートナーシップの重要性や、地域から地球のありたい未来に資するマルチスケールでの持続可能な環境・社会・経済(Sustainability)とウェルビーイング(Well-being)との実現可能性について、参加したUNCTAD加盟国の代表に向けて発信しました。
セッション中には会場から多くの質問やコメントがあった他、セッション終了後にも各国政府代表が横井副学長との意見交換を希望するなど、本学の取り組みへの関心の高さがうかがえました。その後、UNCTAD技術・ロジスティクス部門技術・イノベーション・知識開発部門長のアンヘル・ゴンサレス=サンス氏と対談。UNCTADと本学のさらなる連携強化と新たなプロジェクトの協業可能性について活発な意見交換をしました。
本学は今後も、STI for SDGsを実施運営する国連の中枢機関であるUNCTADとの直接連携を強化し、地域と地球のありたい未来の共創に資するSTI for SDGsの人材育成の取り組みを岡山から世界へ推進し、国内外に積極的に展開と発信をしていきます。
○国連貿易開発会議(UNCTAD)
1964年に設立。ジュネーブに所在する、貿易と開発、金融、投資、技術、持続可能な開発の関連問題に総合的に対応する国連の中心的な機関です。途上国の貿易、投資、開発の機会を最大化し、グローバリゼーションから生じる問題に直面する途上国を支援し、対等な立場で世界経済へ統合することを目的としています。
【本件問い合わせ先】
グローバルエンゲージメントセンター
TEL: 086-251-8326(企画部国際企画課)

共同発表の様子

セッションの様子

横井副学長(右)

アンヘル・ゴンサレス=サンス技術・ロジスティクス部門技術・イノベーション・知識開発部門長(右)