『SDGsの原点「地球憲章」を考える』発刊記念シンポジウムを開催

2023年10月27日

 本学は9月28日、地球憲章日本委員会と共催でシンポジウム「共生の地球社会へ:地球憲章の目指すインクルーシブな世界」を創立五十周年記念館で開催し、高校生・大学生、大学教職員、一般市民ら約140人が来場しました。
 本シンポジウムは、持続可能な未来に向けて歴史上の重大な転換期に立っている現在において、新たなグローバル文明の「インクルーシブな世界」を目指して、「持続可能な開発のための教育(ESD)」の倫理的な枠組みとしてユネスコに推奨されている「地球憲章(Earth Charter)」が持つ大きな可能性を探ることを目的に、岡山大学ユネスコチェア特別講座、おかやま夢育イニシアチブ事業として開催されました。
 冒頭、地球憲章日本委員会特別顧問・元環境庁長官の広中和歌子氏による来賓あいさつが行われた後、コスタリカにある地球憲章国際本部事務局長のMirian Vilela氏によるビデオメッセージが放映されました。
 セッションⅠでは、「激動する国際社会と地球憲章」をテーマに、地球憲章日本委員会委員長の高橋一生氏をモデレーターに、成蹊大学名誉教授の廣野良吉氏と元在コスタリカ特命全権大使の猪又忠德氏が講演しました。
 セッションⅡでは、「急激に劣化する地球環境と地球憲章」をテーマに、上智大学教授の杉村美紀氏をモデレーターに迎え、京都大学名誉教授の松下和夫氏と地球憲章国際評議会評議員でもある横井篤文副学長が講演しました。
 セッションⅢでは、地球憲章の特別顧問である広中和歌子氏、今年のOne Young World(OYW)ユースサミット日本代表の岡山県立岡山操山高等学校3年の若松茉弥さんと本学グローバル・ディスカバリー・プログラム3年の布こころさん、そして、自身も日本代表を経験したOYWアンバサダーであり、世界で活躍するWorld Road Inc. CEOの市川太一氏が登壇し、「Planetary Wellbeing through Intergenerational Solidarity in Action(多世代の連帯行動を通じた地球全体のウェルビーイングへ)」をテーマにパネルディスカッションを行いました。広中氏から「若い人が地球のためにできることは何かを考え、社会にその意見を届ける方法を考え、やってみることが重要である」との意見があり、市川さん、布さん、若松さんからは、自身の思う社会の課題についての意見や、それぞれの夢の実現に向けた計画の発表がありました。
 閉会あいさつでは、高橋氏より「シンポジウムを通して、岡山大学が岡山から世界へ、第一号の地球憲章の担い手となる大学となり得ることが強く印象付けられた」と激励がありました。

【補足説明】
■「地球憲章」について
 公正で平和な、持続可能な21世紀の地球社会を迎えるための倫理的かつ精神的な価値や原則を明らかにした世界的宣言の一つ。2000年にカナダのモーリス・ストロング氏を代表とする地球憲章委員会が作成、ユネスコの協力を得て、オランダのベアトリクス女王のもと公表された。59の言語で翻訳され、世界の多くの国と地域で用いられている。

■ダイジェスト動画

【本件問い合わせ先】
グローバル・エンゲージメント・オフィス
TEL: 086-251-8326(国際部国際企画課)

登壇者による記念撮影

登壇者による記念撮影

広中和歌子氏による来賓挨拶

広中和歌子氏による来賓挨拶

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

高橋一生氏による閉会あいさつ

高橋一生氏による閉会あいさつ

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